(参考写真)本社工場の5000kwバイオマス発電プラント |
中国木材は三菱商事と同社関東工場(茨城県神栖町)向けのエネルギー供給
を請け負う共同出資会社を設立した。製材過程で発生する木くずや木材樹皮 を燃料とするバイオマス発電所を建設、工場で必要となる電力や蒸気を供給 し、余剰電力は外部に販売する。新エネルギーの効率利用で電力調達費を低 減する。 設立した「神之池(ごうのいけ)バイオエネルギー」の資本金は1億円。 三菱商事と中国木材が折半出資した。発電能力は2万3000kw。木質系 バイオマスの専用発電所としては国内最大級の能力を持ち、投資額は約40 億円。2008年7月に供給を始める。 建設中の関東工場では輸入材の乾燥や加工で大量の木材樹皮や削りくずが 発生する見通しで、これらを発電燃料として有効利用する。工場で必要な電 力は8000kw程度。残りは東京電力などに販売する。 バイオマス発電で年間3万8000kl相当の原油を使用した場合に発生 する二酸化炭素を削減できるという。 また、燃料の木材樹皮などはすべて工場内で調達するため、燃料輸送用車 両からの二酸化炭素発生もない。 三菱商事では、発電事業を戦略分野と位置づけ、顧客ごとに発電事業会社 を設立し、事業拡大を目指す方針。中国木材との発電事業はキリンビール、 三菱化学に次ぐ3件目。 |
文:日本経済新聞 2005年8月2日号より抜粋 |