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中国木材の構造用集成材「ハイブリッド・ビーム、杉集成材」とカネシンの金物工法「プレセッター」の強力タッグによる「ハイブリッド・ジョイント・システム」(HJS)が誕生しました。両社はこの取り組みを通じ安定した品質と強度とコストダウンを提供します。


2008年暮れに「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が公布されたように、近年の国産材・集成材の利用は積極化しています。一方で木造在来軸組み住宅における金物工法の市場シェアは年々高まっており、このような状況からも国産材(特にスギ材)を活用した金物工法の開発を要望する声が増えてきていました。これまで一般的に金物工法には、ホワイトウッドや欧州アカマツの集成材が多く用いられており、「スギは金物工法の接合部に用いられるドリフトピンとの相性が良くないのでは?」と心配する声も多くありました。

ハイブリッド・ビームは、軽くて粘り強い国産スギを内層部に、たわみにくく強度に優れるベイマツを外層部に用いることで木造住宅用横架材としての必要な強度を確保しています。プレセッター金物は、高い耐久性と強靭な接合力だけでなく金物本体とプレートを分割した2ピース構造にすることでコンパクトな荷姿を実現し、施工性と従来金物の課題であった輸送効率も大幅に改善しています。このハイブリッド・ビーム、国産スギ集成材、プレセッター金物の組合せは、100体以上の強度実験を経て、金物工法で一般的なホワイトウッド集成材や欧州アカマツ集成材との組合せと同等の性能をもつことが正式に認められました。HJSにおける梁受金物は性能認定のSマークを、柱頭柱脚金物については品質性能試験報告書を取得しています。

今回の共同プロジェクトが実現したのは、「木造住宅を通じた、地球環境への貢献」という両社の取り組みが合致したことによります。ハイブリット・ビームの金物工法への応用は、国産スギの活用の幅を広げ、ひいては日本の森を育てることになります。HJSは、両社の技術とサービス体制により “環境に優しく低コストでありながら高品質”を実現しています。HJSの普及は、よりよい木造住宅をつくり、同時に環境負荷の軽減にも寄与することが期待されています。